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VIDEO-ITを取り巻く市場と技術

2008年4月23日掲載

第29回 NAB2008速報


NAB2008のレポートをお届けする。出展企業が約1,600社、登録来場者数が10.5万人という巨大なイベントなので、全体はとても伝えきれないが、印象深い点をお伝えする。(※昨年のレポートはこちら)

写真1:NAB2008会場。
NAB2008会場


■「On screen, On air, Online, On the go」
今年のNABは、「Content Central --- On screen, On air, Online, On the go」つまり、スクリーン、テレビ、インターネット、モバイルといった複数の出口に向けたコンテンツが主役、というコンセプトで開催された。実際に、さまざまなブースで「Repurpose」、つまり二次利用に向けた提案や展示があった。また、二次利用で、さまざまなサービスで展開するために、コンテンツのライツ管理や使い方ルールを統一的に管理できるツールも目立った。こういったツールを使うと、将来、新しいサービスや新しい販売方法が追加されることになっても、管理システムを作り直さなくて良い、という提案だ。一方、モバイル向け映像配信では、新しい目立った提案はなかった。

■ファイルベースワークフローが一般化
ファイルベースワークフローが一般化し、多くのブースでこのキーワードが使われていた。何故か「テープレス」とは言わない。テープを使うのをやめてしまうのではないが、ファイルを積極的に利用していく、という理由だろうか。でもNAB会場では、数年前からVTRを見かけなくなった。今年も、ソニー、それから過去のVTRテープのファイルによるアーカイブ化を提案している会社、中古機器の展示以外では、VTRが人目に触れることはなかったといって良い。多くの会社がファイルベースワークフロー関連の製品やソリューションを展示していた。これまで通り、OmnibusやOMNEONが先進的な切り口を見せていた。たとえば、Interra社がOMNEONのMediaGridという分散ストレージサーバ上でファイル検査機能を動かしていた。

写真2:Omnibus社のiTXのデモ。写真左に見えるわずか半ラックで5chのSD/HDの番組送出とニュースの制作・送出が可能。

Omnibus社のブース
写真3:OMNEON社のブース。
OMNEON社のブース

低価格ソリューションでは、Playboxの事例数が大幅に増え、3,000チャンネル以上になっていたことが印象的だった。

写真4:PLAYBOX社のブース。

PLAYBOX社のブース


■ファイルベースワークフローの全体像は?

しかしながら、ファイルベースの全体ワークフローを提案しているブースは少なかった。多くは部分的な提案にとどまった。そういった観点では、Harrisが非常に多岐に渡り、BXF※を使った営業・編成・制作の統合管理から始まり、映像関連の各種製品のほか、送信機に至るまで、フルラインで展示していた点が印象深い。

※BXF - Broadcast eXchange Format (SMPTE-2021) 編成情報を交換するための標準。

写真5:Harris社のブース。

Harris社のブース

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(コラム記事/ 株式会社朋栄アイ・ビー・イー)

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