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VIDEO-ITを取り巻く市場と技術

2007年10月18日掲載

第13回 コンテンツ制作のこれから
- 「アキバで出会ったアーティストたち」

コラム執筆:株式会社イーディーエー 代表取締役 飯田和正
執筆者のプロフィール

私は最近、秋葉原に足を運ぶことが非常に多くなった。秋葉原といえば日本全国のみならず世界的に知られる「電気街」だ。しかし私の目的はPCのジャンクでも、中古パーツでも、新製品の家電でもない。

一言で言えばそこにオタクと呼ばれる「アーティスト」がいるから行くのである。

私が訪れる場所は、毎度TVで放送されるような「メイド喫茶」などの流行のお店だけではない (もちろんメイド喫茶にもちょくちょく行くのだが・・・)。TVでは放送されていない「ドキドキ」する未知の世界が、今秋葉原のそこら中にあるからなのだ。

1990年代HIPHOPカルチャーが若者をとりこにし、ファッション・音楽・ストリートダンスが渋谷発信で全国に飛び火した。さらに以前、1980年代竹の子族も原宿の歩行者天国から同等のムーブメントを作り出した。流行は常にストリートから熱気と興奮と共に湧き上がる。それと同じ現象が、日曜日の秋葉原中央通にはあるのだ。アキバのストリートに今、全世界が注目している。

秋葉原中央通ではアマチュアミュージシャンやコスプレーヤーが入り乱れ、パフォーマンスを繰り広げている。中央通が人!人!人!で埋め尽くされるほどだ。性別問わず若者が自前のマイクとスピーカーを持って、思いのままに自分の存在をアピールしている。そして、その周りには少ないながらファンが取り囲み、演者に対して熱烈な声援をしている。そのファン達のヲタ芸(※路上パフォーマンスやアイドルのコンサートで、ファンが考えた独特の掛け声や派手な動きをミックスさせた踊りのこと)も、一般人がのけぞるほど一種異様な光景だ。しかし、多くの行き交う一般人が「キモイ〜!」と言いながら、パフォーマーを写メールで取っている様子がそこにはある。そして、もっと異様なのはそこにいる全員が笑顔で、とても楽しそうなのだ。

そんな魅力的な街で、番組企画を考えてみようと思ったのは5ヶ月も前のことだ。

通称アキバの住人と称するY君に連れられ、初めて行った「同人誌専門店」、「メイド居酒屋」。その全てが新鮮で、私は一瞬にしてオタクの仲間入りさせていただいた。ダンパイベント(※コスプレをしてアニメソングで踊る、昼間行われるダンスイベント)では汗かき踊り、数千人を熱狂させるアニソンDJの選曲に舌を巻いた。

8月17日から3日間、東京ビッグサイトで行われた夏のアキバ系最大のイベント「コミックマーケット72」にも参加させてもらったが、想像を絶する規模に驚いた。ぜひ皆さんも今年の冬には一度足を運んでみてはいかがだろうか?(ちなみに年2回行われている)言葉では言い表せないインパクトがあった。見ない、知らないではすまされない現代の日本の文化があった。ちなみに今回は60万人を超える人々が世界中から参加したそうだ。

コミックマーケット72
写真:「コミックマーケット72」会場を目指して歩く人々

近年の「アキバカルチャー」は世界のサブカルチャーに刺激と変化を与えたといっても過言ではない。

世界的に見ても、「アキバ系」は自由で、ぶっ飛んでいて、相当かっこいいのである。

日本のイメージはすでにアキバ系であることを日本人みんなが認識すべきだと私は思ったのである。だから、世界に発信できるアキバの番組を根本から見直して作れたら、それこそがオリジナルであり、欧米コピーでないコンテンツが作れると思ったからに他ならない。

オリジナルコンテンツが湯水のように湧き出ている街、「AKIHABARA」。

この自由な街と空間、そしてそこにいる人々が世界からの注目を集めている。

(コラム記事/イーディーエー 飯田和正)

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